上越・妙高で旅館や飲食店などを営み、GoogleマップやInstagramを使っているものの、集客や売上へのつながりを実感できていない方も多いのではないでしょうか。
妙高の観光開発は大きな機会ですが、観光客が増えるだけで自社の利益が増えるわけではありません。
本記事では「サウナ」設備を武器に戦ってきたものの苦しくなってきた架空の事業者をモデルに、Googleビジネスプロフィールを入口に、ホームページやSNS、商品、販路までをつなぎ、選ばれる仕組みをつくる考え方を解説します。
本記事のポイント
- 妙高の観光需要拡大は、準備した事業者の売上機会に
- GBPは、旅行者の予約や来訪へつなぐ接点に
- 成果には、HP・SNS・商品・販路・予約導線をつなぐ仕組みが必要
妙高の観光機会を自社の売上につなげる
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妙高のリゾート開発やインバウンドの増加は、上越・妙高の観光事業者にとって追い風です。
しかし、人が地域に来ることと、自社の商品が選ばれることは別問題です。
地域の変化と競合環境を捉え、既存の設備やサービスを、顧客が理解できる価値へ変換し、検索や比較の場で伝える準備が必要です。
リゾート開発で観光客が増えても、売上は自動的に増えない
妙高では、マウンテンリゾート開発を見据え、行政、観光、交通などの関係者が地域活性化に向けた連携を進めています。
新潟県の資料でも、妙高への来訪効果を上越地域全体へ波及させることや、観光関連事業者のWebサイト、Googleビジネスプロフィールなどの情報を充実させることが課題として挙げられています。
これは妙高市の宿泊施設だけの話ではありません。
上越市の飲食店、小売店、体験事業者、交通事業者にとっても、新たな顧客を獲得する機会です。
ただし、地域を訪れる人が増えても、自社が検索結果に表示されず、提供している商品やサービスの魅力も伝わらなければ、売上にはつながりません。
リゾート開発を「誰かが観光客を連れてきてくれる話」と捉えるのではなく、増加する観光需要や検索需要を、自社の予約、来店、購入につなげる準備が必要です。

「サウナがあります」だけでは差別化しにくい
商工会のセミナーなどで同業者と話し、自社の設備が以前ほど珍しく見られていないと気づくことがあります。
当初は珍しさから注目された設備でも、同じようなサービスを提供する施設が増えれば、次第に選ばれる理由としては弱くなります。
そこで「もう打つ手がない」と感じ、設備の追加や事業からの撤退を考える経営者もいるかもしれません。
少なくとも、「サウナがあります」という設備情報だけで、明確な違いをつくることは難しくなっています。
必要なのは、競合に対抗して設備を追加し続けることではありません。
貸切で利用できるのか、ほかの利用者を気にせず過ごせるのか、雪景色や外気浴を楽しめるのか、宿泊や食事とどのようにつながっているのかなど、体験としての違いを伝えることです。
強みは顧客に伝わって初めて強みになる
経営者が考える強みと、旅行者が施設を選ぶ理由は、必ずしも一致しません。
例えば「プライベート感のあるサウナ」と伝えても、利用人数、利用時間、予約方法、ほかの利用者との接触、客室からの動線などが分からなければ、旅行者は具体的な滞在を想像できません。
Webマーケティングでは、設備の名称を掲載するだけでなく、「誰が、どのような場面で、どのような価値を得られるのか」まで明確にします。
例えば、友人同士でスキーを楽しんだ後に利用する、夫婦で静かな時間を過ごす、サウナ初心者が人目を気にせず利用するといった場面です。
こうした情報がGoogleマップ、ホームページ、SNSなどで一貫して発信されることで、設備は初めて選ばれる理由になります。
自社に強みがないのではなく、強みが顧客に理解できる言葉や写真に変換されていない可能性もあります。

Googleビジネスプロフィールが重要な顧客接点になる
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旅行者は、出発前だけでなく滞在中もGoogle検索やGoogleマップを使い、施設を発見し、比較し、行動を決めます。
Googleビジネスプロフィールは、この一連の意思決定に関わる重要な顧客接点です。
基本情報を整えるだけでなく、検索者の不安を減らし、次の行動へ導く視点が求められます。
Googleビジネスプロフィールとは何か
Googleビジネスプロフィール、略してGBPとは、Google検索やGoogleマップに表示される店舗・施設情報を管理する仕組みです。
住所、営業時間、電話番号、写真、サービス内容、Webサイト、予約先、口コミなどの情報を登録・更新できます。
オーナー確認を行うことで、Google検索やGoogleマップに表示される自社情報を管理できるようになります。
新潟県も2026年度に、観光事業者によるGBPのオーナー登録や多言語運用を促進し、検索・閲覧データを観光動向の把握や情報発信の改善に活用する事業を進めています。
県がGBPを重視する背景には、外国人観光客を含む旅行者にとって、Googleマップが旅行前や旅行中の情報収集手段になっていることがあります。
GBPは単なる地図上の住所ではありません。
旅行者にとっては、自社を初めて知り、ほかの施設と比べ、実際に行くかどうかを判断する接客場所です。

Googleマップは「発見・比較・行動」をつなぐ
旅行者はGoogleマップで「妙高市 サウナ」「上越市 ランチ」「近くの温泉」などと検索し、写真、口コミ、営業時間、距離などを比べます。
その後、経路を確認し、電話をかけたり、ホームページや予約ページへ進んだりします。
Googleは、地域に関係する検索結果が主に「関連性」「距離」「知名度」に基づいて表示されると説明しています。
自社の商品やサービスについて、正確で具体的な情報を登録することは、検索内容との関連性を伝えるうえでも重要です。
営業時間が古い、料金が分からない、写真が少ない、外国語の説明がない、ホームページと掲載内容が違うといった状態は、旅行者に不安を与えます。
例えば、Googleマップでは営業中と表示されているのに、実際には休業していた場合、来店できなかった旅行者の不満だけでなく、口コミ評価の悪化にもつながりかねません。
GBPを整えることは、検索順位だけを狙う作業ではありません。
旅行者が来店前に抱く疑問や不安を減らし、予約や来店を後押しする取り組みです。
SEO・LLMOでも情報の一貫性が欠かせない
SEOとは、Googleなどの検索エンジンにホームページの内容を理解してもらい、検索結果から見つけてもらいやすくする取り組みです。
LLMOとは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIに、自社やサービスの情報を正しく理解してもらいやすくするための情報整備を指す実務上の言葉です。
GBP、ホームページ、観光サイト、OTAなどで、施設名、住所、営業時間、商品、料金が食い違っていれば、旅行者だけでなく、検索エンジンや生成AIにとっても理解しにくい状態になります。
ホームページでは、LocalBusinessなどの構造化データを利用し、所在地、営業時間、電話番号、価格帯などを、検索エンジンが理解しやすい形式で伝えることもできます。
ただし、GBPを更新すれば、SEOやLLMOへの対応が完了するわけではありません。
GBPは重要な入口であると同時に、顧客が使用した検索語、経路検索、電話、予約、口コミなどの反応を確認し、次の改善につなげるための情報源でもあります。
情報を掲載して終わりではなく、得られた反応を商品や情報発信の改善へ戻すことが重要です。

WebマーケティングはGBPだけで完結しない
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Googleビジネスプロフィールを整えても、商品に魅力がなく、ホームページや予約導線が分かりにくければ売上にはつながりません。
Webマーケティングでは、媒体ごとの役割を整理し、商品、価格、販路、接客、運用体制まで含めて、選ばれ続ける仕組みとして設計し、改善を回すことが重要です。
見つけてもらえても、選ばれるとは限らない
Googleマップで自社が表示されても、それだけで予約や来店が増えるわけではありません。
写真を見ても魅力が分からない、料金やメニューが掲載されていない、外国語の説明がない、予約方法が難しい、キャッシュレス決済への対応が分からない、駅や宿泊先からの移動手段が分からないといった問題があれば、旅行者はほかの施設を選びます。
さらに、そもそも狙う顧客が求める商品や体験がなければ、情報発信だけを改善しても成果は限定的です。
サウナの写真を増やしても、利用できる時間が旅行者の行動と合わなければ、予約にはつながりません。
外国語に翻訳しても、誰に何を提供する施設なのかが曖昧であれば、違いは伝わりません。
Web上の問題に見えても、実際には商品、価格、接客、販路などの経営課題が隠れていることがあります。
そのため、支援対象を「GBPの登録や更新」だけに限定するのは不十分です。
誰に来てもらうのか、何を選んでもらうのか、どのように予約や購入へつなげるのかまで考える必要があります。
GBP・ホームページ・SNSには異なる役割がある
Webマーケティングは総合格闘技です。
GBP、ホームページ、SNS、OTA、観光サイトを、すべて同じ目的で使うものとして考えてはいけません。
GBPは、検索で見つけてもらい、ほかの施設との比較、営業時間の確認、経路検索などにつなげる役割を担います。
ホームページは、商品の詳細、施設の考え方、料金、利用方法、アクセス、予約方法などを伝え、信頼を形成する場所です。
SNSは、写真や動画を通じて興味を生み、季節の様子や最新情報、現地で得られる体験を伝える役割があります。
OTAや観光サイトは、地域外からの集客、予約、第三者による評価の提示に強みがあります。
AIは、外国語への翻訳、投稿文の作成、口コミ返信案、情報整理などの作業を補助できます。
ただし、誰に何を提供するのかを決めるのは経営者です。
目的が曖昧なままAIを使っても、ほかの施設と似たような文章や発信が増えるだけです。
各媒体の特徴を理解し、旅行者の行動に合わせて役割を分担させる必要があります。

戦略から運用、改善までを循環させる
取り組む順番は、最初にGBPを登録して終わりではありません。
まず、自社を取り巻く市場、競合、顧客の変化と、自社が持つ人材、設備、商品、顧客、取引先などの経営資源を確認します。
そのうえで、狙う顧客と提供する価値を決めます。
次に、旅行者が自社を知り、比較し、予約し、来店し、購入するまでの導線を設計します。
そして、GBP、ホームページ、SNS、OTAなどの役割を決め、必要な情報を整備します。
運用開始後は、検索語、閲覧数、経路検索、電話、予約、口コミなどを確認します。
その結果を基に、情報発信だけでなく、商品、価格、販路、接客、地域事業者との連携も改善していきます。
目指すべき成果は、GBPの閲覧数やSNSのフォロワー数を増やすことではありません。
来店数、予約数、客単価、粗利益、再訪率を高め、限られた人員でも運用できる仕組みをつくることです。
GBPは、経営戦略の最後に付け加えるだけの作業ではありません。
顧客との接点をつくり、そこで得られた反応を次の戦略へ戻す、継続的な改善循環の一部です。

GBPを入口に、上越・妙高で選ばれ、利益が残る観光Web集客の仕組みをつくる
妙高の観光需要拡大は、上越・妙高の事業者にとって大きな機会です。
GBPは旅行者に見つけてもらい、比較され、来店を判断してもらう重要な入口ですが、それだけで売上は生まれません。
狙う顧客と提供価値を定め、ホームページ、SNS、OTA、商品、予約導線をつなぎ、反応や口コミを次の改善へ戻す必要があります。
まずは自社がGoogleマップ上でどう見え、どこで顧客が迷っているかを確認することから始めましょう。

