「新商品アイデアが出ない会議」には理由がある!成果を生む進め方とは?

経営戦略 上越妙高 Management

「良いアイデアを出して」と言っても、会議で出てくるのは沈黙ばかり…。

そんな悩みを抱える製造小売業の経営者に向けて、会議の質を高め、従業員の本音とアイデアを引き出す工夫をまとめました。

AI活用や環境づくり、事前準備の視点から、実践的な改善策をご紹介します。

せのお
せのお

会社員時代に1,500回以上の会議を運営してきた経験からお伝えします

本記事のポイント

  • いきなり「なんか良いアイデア無い?」はNG
  • 個別対応や非公式の場が本音を引き出す
  • AIや環境づくりで会議の質を高める

なぜ会議でアイデアが出ないのか

せのお
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社員からアイデアが出ない…そんな悩みを持つ経営者は多いもの。原因は「やる気」ではなく、会議の進め方にあります。本章では、意見が出やすい会議をつくるための基本的な考え方を整理します。

(1) 会議で「意見が出ない」本当の理由

上越妙高地域の経営者から良くお聞きするのが、会議の場で「誰も意見を出さない」「発言するのは決まった人だけ」という状況です。

これは社員が怠けているわけではありません。

多くの場合、そもそも「意見が出せる状態にない」ことが原因です。

情報が不十分なまま話し合いが始まり、何を話していいのか分からないまま終わってしまうのです。

(2) 情報が足りないままでは意見は出ない

意見を出すためには前提となる情報が不可欠です。

たとえば「うちの商品の売れ行きはどうか」「どの百貨店では上手くいっていないのか」「手作りに魅力を感じる都心の客層って、どんな人?」といった情報が社内で共有されていなければ、意見の出しようがありません

ポイントは情報共有と意見出しの時間を一緒にしない事です。

(3) 意見は“後”で出すもの

会議の初めから「何かいいアイデアない?」と振ってしまうのは逆効果です。

まずは事実を共有し、参加者全員が「同じ地図」を持った状態を作ることが重要です。

その上で、「今の状況を踏まえて、どんな方向性が考えられるか?」と意見を募ると、出てくる内容の質も量も大きく変わります。

たとえば自社の従業員であっても、自社の強みを正確に理解しているとは限りません

従業員の本音と力を引き出すには

せのお
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会議だけでは引き出せない従業員の本音や力。実は話しやすいタイミングや方法があるのです。この章では、個別対応や非公式の場を活かして、社員の“本当の声”を引き出す工夫を紹介します。

(1)一斉に話す場ではなく“個別”が有効

会議の場では話さないが、1対1になると話し始める社員は少なくありません。

全員の前で発言することにプレッシャーを感じるタイプや、口下手な人もいます。

個別にヒアリングしたり、会議前後に話しかけることで、本音やヒントが引き出せる事があります。

(2) 書かせることでアイデアは引き出せる

口頭での発言だけでなく、「紙に書いてもらう」ことも非常に有効です。

意見を付箋に書いて貼ってもらうワークや、アイデアシートに事前に記入してもらう形式など、書くことで考えが整理され、発言しやすくなる人が増えます

(3) “非公式の場”でこそ本音が出る

会議が終わった後、ランチの時間や喫煙所などで「実はこう思っていた」と話す社員もいます。

そうした非公式のコミュニケーションの場こそ、貴重な情報の宝庫です。

リーダーは意図的に雑談やランチの機会をつくり、耳を傾ける姿勢が求められます。

会議を“機能する場”に変える工夫

せのお
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会議を成果につなげるには「場づくり」がカギ。AIの活用や体の動き、事前の準備など、会議を機能させる具体的な工夫を紹介します。

(1) 人間とAIの共同作業

ChatGPTなどの生成AIを活用すれば、アイデアのたたき台をスピーディーに出すことが可能です。

AIは忖度や偏見に左右されず、フラットに物事を捉えて提案してくれます。

一方で、人間にしか出せない感性や経験に基づいた発想も重要です。

AIと人間、それぞれの強みを活かして協力し合うことで、より質の高いアイデアを生み出せるのです。

(2)座りっぱなしをやめてみる

会議=着席、という固定観念を一度捨ててみましょう。

立ったまま意見を出し合う“スタンディング・ミーティング”や、会議室を歩きながら話す“ウォーキング・ミーティング”は、緊張がほぐれ、思考の幅も広がりやすくなります。

(3)事前の根回しが成果を左右する

会議の前にキーパーソンに個別に話を通しておく、意見を出しやすくするために“味方”を増やしておく、こうした根回しは、会議の成功率を大きく上げます。

特に最初に発言する人の意見は場の空気を作るため、誰に最初の一言をお願いするかも戦略の一つです。

また既存の枠にとらわれず、イノベーションを起こしたい時には信頼できる参加者に「反対役」を依頼するのも手です。

なぜなら参加者全員が場の空気を読んで、今までと大して変わらない決定が下されてばかりではイノベーションは起こらないからです。

アイデアを生む会議は「仕組み」で作れる

アイデアが出ないのは、社員のやる気のせいではなく、仕組みや環境に原因があることが多いのです。

情報共有・発言しやすい雰囲気・事前の仕込みが整えば、会議は大きく変わります。

AIなどの新しいツールも活用しながら、人と人の力を最大限に引き出せる会議運営を目指しましょう。

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