2024年問題をきっかけに、ハウスメーカー経営は確実に難易度を増しています。
建築コストの上昇、工期の長期化、職人不足による受注制限。
こうした外部環境の変化に対し、「仕方がない」と受け身で対応している限り、経営の主導権はますます自社から離れていきます。
本記事では、なぜ今ハウスメーカーにBtoC認知が必要なのか、その理由と具体的な打ち手としてのブログ×SNS活用戦略を整理します。
本記事のポイント
- 2024年問題で主導権を失う構造を理解する
- 特徴を言語化し、社外に認知させる重要性
- ブログとSNSで選ばれる仕組みをつくる
経営の主導権を失っていることに、気づきにくい理由
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2024年問題は、単なる業界トレンドではなく、経営の意思決定そのものに影響を及ぼしています。多くのハウスメーカーが気づかないうちに「自社で決められない経営」に陥っている背景を整理します。
(1)2024年問題で顕在化した「決められない経営」
建築コストの上昇、工期の長期化、職人不足による受注制限。
2024年問題によって、ハウスメーカーを取り巻く環境は急速に厳しさを増しています。
労務費の上昇や残業代の割増賃金率引き上げ(25%→50%)は、原価構造を根本から変えました。
加えて労働時間短縮の影響で、以前より家が完成するまでに時間がかかるケースも増えています。
こうした変化の中で、多くの経営者が感じているのは「自社で決められることが減ってきた」という違和感です。
(2)元請・紹介依存は「安定」ではなく「主導権放棄」
特定の元請や紹介ルートから安定的に仕事が入ってくる状態は、一見すると安全に見えます。
しかし、2026年度には大手・中堅建設会社の約7割が新規受注に制約を受けると予測されています。
このとき、受注調整の影響を最も強く受けるのは、自社で集客できていない会社です。
単価、工期、条件を「提示される側」に回っている限り、経営の主導権は戻ってきません。
(3)主導権がない経営は、利益だけでなく選択肢を奪う
主導権を握れない経営では、「断る」「選ぶ」「提案する」という選択ができなくなります。
結果として、薄利案件でも受けざるを得ず、現場と経営者の疲弊が進みます。
これは能力や努力の問題ではなく、構造の問題です。
そして構造は、意識的に変えなければ変わりません。
主導権を取り戻す第一歩は「自社の特徴を外に出すこと」
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経営の主導権を取り戻すために必要なのは、劇的な戦略転換ではありません。まずは自社の特徴を正しく言語化し、社外に伝えること。その第一歩としての考え方を解説します。
(1)「違いがない」のではなく「伝えていない」
多くのハウスメーカーは、「うちは特別なことはしていない」と言います。
しかし実際には、
- 施工で大切にしている基準
- 価格の考え方
- 工期や品質に対する姿勢
といった違いは必ず存在します。
問題は、それが社内や既存顧客の中だけで共有されている点です。
(2)選ばれるためには、名前を知ってもらう必要がある
比較検討が当たり前の時代において、「知られていない会社」は選ばれません。
どれだけ真面目に仕事をしていても、候補に上がらなければ意味がない。
つまり、自社の特徴を出すとは、自社の名前と考え方を社外に流通させることです。
(3)BtoBだけでは、認知は広がらない
元請や不動産会社などBtoBの関係だけでは、認知の広がりには限界があります。
一方、住宅は最終的に「人」が買うものです。
BtoCの視点で認知を広げることで、
- 直接問い合わせ
- 指名相談
- 紹介
が生まれやすくなります。
BtoC認知は、BtoB交渉力を高める武器にもなります。
ブログとSNSの双方向性が、経営の主導権を取り戻す
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自社の特徴を伝える手段として、ブログとSNSは非常に相性が良いツールです。一方的な発信ではなく、双方向性を活かすことで、経営の選択肢を増やす仕組みが生まれます。
(1)ブログは「考え方」を伝えるための基盤
ブログは即効性のある集客ツールではありません。
しかし、
- なぜこの価格になるのか
- なぜ工期が必要なのか
- どんな家づくりをしたいのか
を丁寧に言語化し、蓄積できる唯一の媒体です。
これは営業トークの代替であり、経営思想の資産化です。
(2)SNSの双方向性が、顧客との距離を縮める
SNSの価値は、双方向性にあります。
ブログで発信した内容に対して、質問や反応が返ってくる。
そのやり取りを通じて、顧客がどこで不安を感じ、何を判断材料にしているかが見えてきます。
これは、広告やアンケートでは得られない情報です。
(3)発信と対話が「選ばれる会社」をつくる
ブログで考え方を伝え、SNSで対話を重ねる。
この積み重ねによって、
- 価格だけで比較されない
- 工期や条件を説明できる
- 指名で選ばれる
状態が生まれます。
これは、経営の主導権を自社に取り戻すプロセスそのものです。
経営の主導権を取り戻すための第一歩
2024年問題によって、ハウスメーカー経営は「待ち」の姿勢では立ち行かなくなっています。
元請や紹介に依存する構造のままでは、主導権は戻りません。
だからこそ、自社の特徴を言語化し、BtoCにも認知を広げる必要があります。
ブログで考え方を伝え、SNSで対話を重ねる。
この積み重ねが、価格や条件で振り回されない経営につながります。
主導権を取り戻すための行動は、すでに始められる段階に来ています。




