相手の「評価基準」を理解──営業・経営・外部委託すべてに通じる信頼構築の極意

経営戦略 上越妙高 Management

人と仕事をする上で、最も大切なのは「相手の評価基準を理解すること」です。

営業で成果を出すにも、組織をまとめるにも、フリーランスに仕事を依頼するにも、この視点が欠かせません。

相手が“何を評価軸に動いているか”を見抜き、その基準を支援することで、関係は信頼に変わり、結果は自然とついてくるのです。

本記事のポイント

  • 相手の評価軸の理解で営業は強くなる
  • 経営者自らの評価軸を示し他者の軸も尊重
  • フリーランスの評価基準は報酬以外も存在

営業の本質は「相手の評価基準を理解すること」

せのお
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営業で成果を上げる人は、商品を売る前に「相手の立場」を理解します。相手がどんな基準で上司に評価されているかを読み解き、その評価に貢献する提案をすることで、信頼と結果を両立させるのです。

(1)営業の目的は「売ること」ではなく「信頼を得ること」

営業というと、多くの人は「自社の商品やサービスを売り込むこと」だと考えがちです。

しかし、本質はそこではありません。

営業の目的は「相手から信頼を得ること」、つまり“この人と組めば安心だ”と思ってもらうことにあります。

信頼を得るためには、まず相手がどんな立場にあり、どんな評価軸で仕事をしているのかを理解する必要があります。

営業先の担当者もまた、自社内で上司や組織から評価される立場です。

彼らがどんな基準で成果を判断されているかを把握することが、効果的な提案や関係構築の第一歩なのです。

(2)担当者の「社内での評価基準」を見極める

たとえば製造業の社長が、自社製品を大手企業に取り扱ってもらいたいと考えたとします。

このとき、購買担当者に「品質が良い」「コストパフォーマンスが高い」と説明しても、相手の心には響かないかもしれません。

なぜなら、購買部長の評価基準は「コスト削減」や「安定的な供給体制の確保」など、社内の業績目標に直結する項目だからです。

一方、事業部長の評価軸は「新製品開発のスピードアップ」「市場シェア拡大への貢献」といった視点にある場合が多いです。

相手が何を達成すれば社内で評価されるのかを理解し、それを支援する提案を行えば、あなたの営業活動は単なる“売り込み”ではなく、“共に成果を出すパートナー提案”に変わります

(3)「相手を出世させる営業」が最強

優秀な営業パーソンは、相手の昇進や評価アップに貢献することを意識しています。

自分の提案が相手の社内評価にプラスになるなら、相手は自らあなたを推してくれると思います。

結果として、価格や条件の交渉でも主導権を握りやすくなります。

つまり、“自社の商品を売る”のではなく、“相手の評価を上げる手段を提供する”という意識転換こそが、営業成果を大きく左右します。

経営者に必要なのは「評価軸で人を見る力」

せのお
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経営者は組織の頂点に立ち、自らの基準で意思決定を行う存在です。しかし、周囲とその評価軸を共有しなければ、組織はバラバラに動いてしまう。経営者こそ“評価軸で人を見る力”が問われます。

(1)経営者こそ「評価基準」を意識して動いている

経営者には上司がいません。

だからこそ、自分自身で目標を立て、自らを評価する立場にあります。

たとえば「年内に新製品を開発する」「過去最高益を達成する」「地元に雇用を生み出す」など、経営者の評価軸は自分の意思と理念によって決まります。

一方で、社員や外部パートナーは、経営者の評価基準を理解して動けているでしょうか。

もしそれを共有できていなければ、せっかくの努力もズレてしまいます。

経営者自身が、自社の方向性や目標を明確に言語化し、関係者に伝えることが、組織を動かす第一歩となります。

(2)「評価基準の共有」が組織の生産性を高める

企業の中では、経営者・管理職・現場社員の間で“評価軸のズレ”が生じがちです。

たとえば、経営者は「利益重視」、現場は「顧客満足重視」、管理職は「トラブル回避重視」と、それぞれ異なる価値観で動いているケースがあります。

こうしたズレを解消するためには、「経営者の評価軸を共有」することが不可欠です。

具体的には、定例会議や1on1の場で、「今期の重点目標」「成果をどう測るか」を明確に伝える。

組織全体が同じ基準で動けるようになると、意思決定スピードが上がり、無駄な摩擦が減ります。

(3)経営者も「相手の評価軸」を理解すべき

とはいえ、経営者自身も「自分の基準を押し付けるだけ」ではいけません。

社員や取引先、顧客にもそれぞれの立場や価値観があり、評価軸が存在します。

たとえば社員にとっては「スキルアップ」や「ワークライフバランス」が、顧客にとっては「リスク回避」や「スピード対応」が重視されるかもしれません。

経営者がそれを理解し、相手の基準でコミュニケーションをとることで、より強い信頼と成果を生み出すことができます。

外部人材であるフリーランスや個人事業主との関係構築にも「評価軸の理解」を

せのお
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外部人材との関係も“評価基準”の理解が鍵です。報酬だけではなく、フリーランスが何を得たいのかを知ることが、長期的な協力関係を築く第一歩になります。

(1)経営者は「外部パートナーの評価軸」にも目を向ける

近年、多くの中小企業がフリーランスや個人事業主に業務を委託しています。

デザイン、Web制作、広報支援、経理、DXサポートなど、外部人材の活用は不可欠な時代です。

しかし、発注側である経営者が“報酬だけ”を基準に考えてしまうと、良い関係は長続きしません

フリーランスにとってお金はもちろん大事ですが、彼らのモチベーションはそれだけではありません。

(2)フリーランスが求めるのは「非金銭的な価値」

実際、優秀なフリーランスほど「スキルアップ」「実績づくり」「人脈拡大」「理念への共感」「裁量のある働き方」など、金銭以外の価値を重視しています。

たとえば、地方企業の広報を担当するフリーランスが、「地域を元気にしたい」という経営者の理念に共感して受けるケースもあります。

あるいは、「新しい分野に挑戦できる」「信頼できる経営者の下で働ける」といった理由で、報酬よりも経験や信用を選ぶ人も多いのです。

経営者がこれを理解していれば、ただ「いくらでお願いするか」ではなく、「この仕事を通じてあなたにどんな価値を提供できるか」を伝えられるようになります。

それが信頼を生み、長期的な協働関係につながります。

(3)「ヒアリング」で相手の評価軸を引き出す

経営者が外部人材と良い関係を築くために最も大切なのは、“ヒアリングの姿勢”です。

依頼時に、「この仕事でどんなことを得たいですか?」「どんな案件を今後増やしたいですか?」といった質問をすることで、相手が何を重視しているのかが見えてきます。

その情報を踏まえて、業務内容や報酬、コミュニケーションの方法を調整すれば、双方が納得できる関係になります。

経営者が相手の評価軸を理解し、それに寄り添うことこそが、信頼される発注者への第一歩です。

すべての人間関係は「評価基準の理解」から始まる

営業も経営も外部委託も、すべては「相手の評価基準」を理解することから始まります。

人は自分が評価されたい軸で動き、理解されたいと願っています。

相手の立場で考え、その評価に貢献する行動を取る人こそ、信頼を得て長く選ばれる存在です。

ビジネスの成果は“共感と尊重”の上に築かれる──その第一歩が、評価基準への理解なのです。

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